ちょっとした記事

イベントづくり論 #5 変幻自在な入場料

マルシェイベントの二大収入源と言えば、出店料と入場料。前回ご紹介した出店料が主催者と出店者をしごととして結びつけるものであるとするならば、入場料は主催者とお客様を結び付けるもの。せっかく企画・運営したイベントを続けていくためにも、そして、自分がイベント主催者としての自覚や責任をもつためにも、できることなら入場料は設定したいですよね。例え数百円の入場料だとしても、それがあるかないかではイベントに対する緊張感は全く別ものになりますし、お金をいただいているという意識がプロ意識を育てる大きな栄養となります。

とはいえ、いきなり入場料を設定するのはちょっと抵抗が…という方も多いはず。最近のイベントでは、入場口で料金を徴収するといったオーソドックスなもの以外にも様々なカタチのチケットとして姿を変えた入場料があるようですので、今日はそのいくつかをご紹介します。



●身につける型
野外音楽フェスなどでも多く見かけるリストバンドをはじめ、入場料が姿を変える形として最もポピュラーなのかもしれません。会場が一カ所ではなく、複数に分かれているもしくは無料エリアと有料エリアに分かれているといった際にその入り口で掲示するというイメージがありますが、マルシェイベントでは、会場には入れるもののリストバンドをした人でないと買い物ができない、企画に参加できないというような応用した使い方がされていることをたまに目にします。さらにこの発展系になると、リストバンドが缶バッジやブローチ、ロゼットといったような身につけるアイテムに姿を変えることで、それ自体がイベントのコンテンツとなることもあるようです。

●容器型
飲食系(特にお酒などが多い)のイベントでよく見かけるこのタイプ。イベントへの入場は無料にしつつも、フード出店で購入するには専用の容器が必要ですのでそれを購入してくださいね、というなんとも上手なチケットの姿の変え方です。中には、その容器を陶芸作家につくってもらうなどで、その容器自体にも価値をつけてしまうといった強者までいるみたいです。その際は原価計算は忘れずに。もちろん、衛生面では十二分に注意をしないといけませんよ。

●回数券型
こちらも飲食系に多くかなり現実的な方法。チケットの料金こそ少し割高になってしまうかもしれませんが、お客様にも余計な出費が抑えられるといった安心感を与えられるため、その料金内に入場料金を忍ばせやすいです(笑)。唯一、欠点があるとすれば、イベント終了後の清算に少し手間がかかることでしょうか。

●会場マップ型
イベントの魅力をぎゅっと綴じ込めた会場マップ。これを入場チケット代わりにしてしまおうという発想もあります。ちょっとしたマル秘情報や、読み物なども付け加えればさらにお得感も増しますし、イベントの記念にもなりますよね。ときにはスタンプラリーの台紙としての役割ももたせて、全部スタンプを集めたらプレゼントあり!なんていうのもイベントの魅力をひとつあげてくれる材料になります。ただし、この会場マップ型はお客様にとって絶対に必要なものではないということもあり、思いのほか大量に余ってしまうことも…。



いかがでしたか? どのイベント主催者もあれこれ試行錯誤しながら入場料の徴収を実現しているようです。これらの事例は、シンプルなチケットではないことで、イベントを象徴するようなオリジナリティとなる可能性を秘めていますが、一方で、その仕組みがお客様や出店者に浸透しないと、当日に大きな混乱を招きかねませんので注意が必要です。シンプルでいながら、思わず参加してみたくなる。そんな入場チケットを考えてみてくださいね。(加藤)