団地の真ん中で、しごとをつくる

2018.03.15
団地の真ん中で、しごとをつくる

昭和30〜40年代に郊外を中心に建設された“団地”は、地方から上京し、都心ではたらくサラリーマン世帯の“夢のマイホーム”。高度経済成長の波に乗って、各地で大規模な土地開発が進みました。何十棟の巨大な建物が並ぶ風景、まだ珍しかった西洋風のダイニングキッチンや水洗トイレといった憧れの暮らしは、当時の日本を象徴するものでした。

時代が移り変わり、建設当時に入居した世代の高齢化、老朽化による改修やマンションへの建て替えなどにより、団地は次第に姿を変えはじめています。
かつては、敷地内に公園、学校、銀行、郵便局など生活に不可欠な施設が揃い、一角には商店があり、団地内で生活が完結できるということが大きな魅力でした。隣に住んでいる人を知っていて、自治会やお祭りでみんなが顔を合わせる。まちづくりの観点でも話題に上がることの多かったそうした特徴は、徐々になくなりつつあるのが現状です。

しかし、そこで生活している人が何千人と集まっているという環境は今でも同じ。
ただ施設を作って住民がお客さんとして通い、団地の外と同じようにすれ違うのではなく、“団地に暮らす人たちが、自分たちで営みを作っていく”そんなカタチを実現していけないかという思いから、ひばりヶ丘であるプロジェクトがスタートしました。

施工中のHIBARIDO。1Fから2Fまで吹き抜けになっており、隣接する公園に面した側面はガラス張りでとても開放的。
施工中のHIBARIDO。1Fから2Fまで吹き抜けになっており、隣接する公園に面した側面はガラス張りでとても開放的。

3月30日、西東京市・ひばりが丘の団地に、シェアデパートメントHIBARIDO(ひばりどう)がオープンします。
ひばりが丘と言えば、団地ブームに湧いた昭和当時、東久留米市と西東京市にまたがる日本で最初のマンモス団地として、皇太子ご夫妻が視察に来られたことでも知られる団地。時を経て、ひばりヶ丘でも全国の多くの団地と同じように、建て替えや住民に向けたソフト面の取り組みが進んでいます。

そんな団地の真ん中にオープンするHIBARIDOは、キッチン・ショップ・ワークスペースの3区画があり、手作りのパンを販売したり、雑貨店として小商いをはじめたり、住所が表記できる事務所を構えることができる施設です。

趣味や特技を活かした稼ぎをつくりたい人、いつかお店を開業したいと考えている人、週末など空いた時間で副業を考えている人、家とは別に仕事場を探している人などが集まって、“団地の真ん中で、しごとをつくる。”そんな新しい暮らし方を、ここからはじめていけたらという期待が込められています。

業務用のキッチンで広々と調理できる。※写真は同コンセプトの施設8K MUSASHISAKAI(Photo Ryoukan Abe)
業務用のキッチンで広々と調理できる。※写真は同コンセプトの施設8K MUSASHISAKAI(Photo Ryoukan Abe)

HIBARIDOの1階にあるのは、パン・スイーツ・カフェなどの営業ができるシェアキッチン8Kと、1坪のスペースでオリジナル店舗を持つことができるICHI-BA。2階には、仕事場や書斎として利用できるWORK SPACEがあります。

エントランスの一番近くにある8K(ハチケー)は、業務用キッチンを8人のメンバーで共有利用し、自分のお店として使うことができるシェアキッチン。
飲食での開業は、主婦の方を中心に希望される方がとても多い分野ですが、その一方で、キッチンの設備や営業許可に大きな初期投資が必要となるため、ハードルが高くなかなか踏み出せない方が多い分野でもあります。

8Kの特徴は、すぐに営業をスタートできること。
取得できる営業許可は、パン・スイーツなどが調理できる菓子製造業と、デリ・カフェ・ケータリングなどが営業できる飲食店営業の2種類。衛生検査や消防検査をクリアしているため、食品衛生責任者の資格所得者であれば、店頭での販売・ネット販売・イベント出店を利用初日からスタートすることができます。
また、カフェスペースに面したカウンターに出来たての商品を並べて、直接販売することも可能。オリジナルのメニューや屋号を設定し、メンバー同士のコラボレーションや開業サポートを受けながら、小さなお店をはじめることができます。

1階フロアがICHI-BAの区画。食べ物・雑貨・家具などの販売のほか、サロン・教室・展示スペースとしても利用できます。
1階フロアがICHI-BAの区画。食べ物・雑貨・家具などの販売のほか、サロン・教室・展示スペースとしても利用できます。

飲食に継いで多いのは、“自分の作ったものや好きなものを売りたい”という物販系のニーズ。
物件を1室借りるとなると家賃も高く、毎日は営業できないことなども考えると、投資が自分の希望に見合わないと諦めている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今ではネットショップも沢山ありますが、実際に顔を合わせて商品のことを説明したり、仲良くなったりするには、やはり対面販売の大切さを感じます。ネットと並行して、リアル店舗も持つというスタイルの方も増えています。

ICHI-BA(イチバ)は、1坪スペースをつかったオリジナル店舗が並ぶマーケットです。
自分のお店として商品アイテムを並べ、自分のライフスタイルに応じた曜日、時間でお店をオープンすることができます。例えばワゴンを置いたり、りんご箱を並べたり、冷蔵ケースを並べたり、時には公園に面したテラスへ移動したり。1坪の中をどう使うかは自由なので、限られたスペースでも自分のお店らしい雰囲気作りが可能です。

個室には一面窓ガラスの部屋もあります。好きな家具を持ち込んで、自分好みの空間を作ることができます。
個室には一面窓ガラスの部屋もあります。好きな家具を持ち込んで、自分好みの空間を作ることができます。

吹抜けが気持ちいい2階にあるのは、天井まで一面ガラス張りで公園が見渡せる開放的なWORK SPACE。個室とフリー席があり、フリーランス、小規模事業者、企業のサテライト、NPOや市民団体など、様々なシチュエーションで利用できるスペースです。

9区画ある個室は、プライベート性がありつつも開放感のある設計で、充実した仕事環境が整っています。固定電話を引くことも可能で、起業したばかりの創業者やフリーランスにピッタリの空間です。専用のポストを設置しており、登記や住所表記が可能です。
フリー席は、自宅の外にある書斎として利用できます。オンオフを切り替えるための仕事場がほしい、会社から持ち帰った仕事をしたい、土日にゆっくり本を読みたい。そんなニーズに応えるため、wifi、電源などが整っており、月8,000円で利用が可能です。

施設名の由来は“ひばりヶ丘+堂”。“堂”には、シェアデパートメントのコンセプトのもとキッチン・ショップ・ワークスペースが集まった複合施設という意味と、入居者が主体的に自ら行動していくための場所であるというdo(〜をする)の意味が込められています。
施設名の由来は“ひばりヶ丘+堂”。“堂”には、シェアデパートメントのコンセプトのもとキッチン・ショップ・ワークスペースが集まった複合施設という意味と、入居者が主体的に自ら行動していくための場所であるというdo(〜をする)の意味が込められています。

子どもの進学や今のしごとのペースにあわせて、家事の合間に時間を作ってお店をはじめ、終わったらすぐ団地の住まいに帰る。外出の行き帰りに立ち寄って、家ではできない仕事や作業をする。そんなライフスタイルを叶えられる施設です。

HIBARIDOでは現在利用者募集をスタートしています。オープン日となる30日(金)14:00-17:00には第1回の内覧会(事前申込み不要)も開催されますので、ぜひ一度現地を訪れてみてください。

概要

名称

HIBARIDO(ひばりどう)

住所

東京都西東京市ひばりが丘三丁目2番51号

アクセス

西武池袋線 ひばりヶ丘駅より徒歩17分
西武新宿線 田無駅よりバス9分、徒歩1分
JR中央線 武蔵境駅よりバス24分、徒歩1分

面積

建築面積178.55㎡、延床面積211.72㎡

区画

8K/ICHI-BA/WORK SPACE(個室・フリー席)

月額利用料

8K 27,000円
ICHI-BA 15,000円
WORK SPACE 個室 23,000円〜、フリー席 8,000円

利用時間

6:00〜23:00(年中無休)

URL

http://town-kitchen.com/project/hibarido/

https://www.instagram.com/hibarido_sharedepartment/

募集要項

ダウンロードはこちら

内覧

内覧は事前申込制です。ご希望の旨を下記までご連絡ください。

以下の日時には内覧会を開催いたします。
お申し込みは不要ですので、お気軽に直接現地までお越しください。
3月30日(金)14:00〜17:00
4月4日(水)10:00〜
4月6日(金)14:00〜
4月10日(火)14:00〜
4月11日(水)19:00〜
4月13日(金)10:00〜
※4月の内覧会は開始時間に現地までお越しください

問い合わせ

Mail hibarido@town-kitchen.com
Tel 0422-30-5800

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