“机があれば系”のしごと場探訪記

2019.02.28
“机があれば系”のしごと場探訪記

机やパソコンさえあれば、しごとができるという職種が増えていますよね。私もその1人。もちろん机に張り付いているわけではなく、人に会ったり街に出たりすることの方が重要なのですが、作業となるとメインはやっぱり机の前。フリーランスになって最初に一番困ったのは、しごと場がなくなったことでした。
そこで今回は、私がしごと場として試してみた場所を振り返りながら、結局どんな場所がしごとに向いているのか考えてみます。

・自宅
最初に使ったのは自宅。資料の多いデザイナーや会社勤めと掛け持ちしているライターなど、フリーランスに一番多い印象です。自分をうまくマネージメントできれば、家事や家族との時間とバランスを取りながらしごとができますが、ONOFFの切り替えが苦手な人や雰囲気に流されてしまう人には絶対オススメできません。肝心な時に結局、他のものから遮断された“避難所”が必要になってしまいます。

・図書館
1つのことだけ考えたい時の避難所として、私が使っているのが図書館。近隣エリアの方ならきっとご存知のJR中央線武蔵境駅前にある武蔵野プレイス。時間制で席を予約して使用できるワーキングデスクがあり、学校の時間割のようにパキッと意識を切り替えて集中できます。ただ、年末から春先までは受験生が殺到する時期なので、予約のために行列を作る彼らを差し置いてしごとをするのはかなり気が引けます。

・カフェ、ファミレス
「リビングで勉強する感じ」で逆に集中できるとよく言いますよね。色んな街に移動してもいいし目に入るものが多いので、アイデアが一番生まれやすいなと思います。とはいえ、お店側からすると長時間居座られるのは迷惑な話なので、時間と良心との内なる戦いを集中力へと昇華させることが求められます。ちなみに、特に平日は作業場所として使っている人がかなり多く、横を見たら某有名監督さんが脚本を書かれていて、うわっ!なんてこともたまにあります。

・シェアオフィス
当たり前ですが、しごとのために作られた場所なのでやっぱりこれは便利。Wi-Fiと電源が確保できて、時間も場所も希望に合わせて選べます。開催されているイベントなどに参加して雰囲気を掴んでおくと自分に合うか判断しやすいですが、今しごとがしたい!という目的の時に交流を求められたり、そこに“コミュニティ”なんてありそうだともう、別の脳を使わなくてはならず正直結構しんどくなってしまいます。なので、普段から気になる施設を開拓して、“ホーム”を作っていくことは大事だなと感じています。

・物件
紆余曲折を経て、私がいま最も現実的に考えているのは“物件を借りる”という選択肢。起業したばかりの方やフリーランスだと、「将来…」というケースが多いのですが、私自身が不動産探しのお手伝いをしていることもあって、日増しに「アリだな」と思い始めています。
というのも、一軒家でも3万円台から借りられてしまう物件が意外とあるんです。場所が確保できるだけではなく、“どんなしごと場か”を見せることで、得意なことや性格など“自分らしさ”をしごと相手に伝えることもできるなと想像が膨らんでいます。

多くの方と同じように自宅からシェアオフィスまで、さらには公園、百貨店の休憩スペース、空港ラウンジなど、机とWi-Fiと電源のあるところ彷徨い歩いてきた私ですが、たどり着いたのは“空き家”。ちょうど、東京都が起業家による空き家の利活用に取り組んでいるタイミングでもあるので、まちの中の空き家がフリーランスのしごと場や交流の場に変わっていくと面白そうです。(國廣)

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