一歩を踏み出すそれぞれの物語 後編

2017.10.05
一歩を踏み出すそれぞれの物語 後編

コウカシタスクール2017の参加者をご紹介する記事の後編。これからプロジェクトをはじめようとしている方、独立してフリーランスになられたばかりの方、行なっている事業の次のステップを構想されている方に、それぞれのプランと思いをお聞きしました。

2年ほど前にシステム開発の会社を退職され、 一転パン屋を開業された橋本絢さん。 小平市にあるシェアキッチンを使いながら、 焼き上げたパンを冷凍宅配でネット販売されています。 やりたかった仕事で生活も安定し、充実した毎日を送る一方で、 新しいチャレンジをしてみたいと感じているそう。「自分が好きなこと、 ワクワクすることをみんなと分かち合いたい」 という原点に立ち返り、次なるステップを模索されています。

そんな橋本さんのプランは、 ワクワクを忘れてしまった大人向けの“体験型アミューズメント” 。つながり、空き家、シェア、カフェ、ダンス、カウンセリング、 工房などをキーワードに、「また来たくなる」 と思われるような場を考えられています。

東京オリンピックも控える近い将来、車が自動運転で動く世の中になると、運転する楽しみが減ってしまうと感じている大島康宏さん。運転したい人の関心はVRとラジコンに集まり、自動車に興味を持たせることを狙った自動車業界も力を入れるのではと考えられています。

大島さんのプランは、“子どもでもお年寄りでも楽しめるラジコン”。速く走ることではなく、例えば家の中でも自分の思い通りに動かせる面白さに、教育でも介護でも需要があるはずと考えられています。まちおこしのイベントに参加したり、保育園などで体験学習を企画して広めていく方向性を検討されています。

3年前、ご自身が乳がんになった経験から「患者同士が話せる場をつくりたい」と考えられている清水薫さん。がんの経験、シングルマザーとしてのはたらき方、子どもの発達の特性から学んだ子育てなどの思いをもとに、同じような悩みを持つ人が心に余裕を持てるよう、“体験者”としてサポートしたいと考えられています。

当初は、まず小金井ではじめていずれ地方にも展開を、と思われていました。しかし、調査をしてみると、すでにたくさんの場が各地にあることがわかりました。そこで清水さんは、場を持つのではなく、乳がん相談、治療中の子どもの見守り、食事等の家事支援など個々のニーズにあったサポートを自宅で行うプランに変更。必要な資格を取得しながら、行政や企業のサポートでは対応してもらえない内容を検討されています。

先々月、派遣社員として10年間インハウスデザインを行なっていた会社を退職された山崎香織さん。フリーのデザイナーとして委託業務を受ける中で、「もっとしごとを増やしていきたい」「いい加減自分でやりたい」と考えられています。漠然と思いがある状態で、“自分でやっていくとは”をイチから学びたいと参加されました。

山崎さんの事業プランは、“ラグビー愛テイストを日常遣いのデザインに”。高校時代ラグビーをしていた旦那さんの影響で大好きになったという情熱が原動力です。ラグビー好きの人が日常で持ちたい商品がないという実感から、作りたいのは、日本のファンが欲しがるものと、海外に向けた日本らしいものの二方向。「それ、どこのブランドなの?」と言われるくらいのデザインを仕上げ、「3年後には選手がSNSで拡散してくれるようになりたい!」という目標を持たれています。

年末まで続くスクール。カリキュラムの一部を単科生として受講いただくことができますので、気になる分野のある方はぜひチェックしてみてください。

連載一覧

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