4人を先導に動き出すゼミ#3 初日レポート

2020.12.10
4人を先導に動き出すゼミ#3 初日レポート

11月7日に「ローカル遊びの再発見」をテーマにスタートした、まちのインキュベーションゼミ。3回目の開催となる今回は、20名の申込がありました。ゼミとは、チームを組み、約4ヶ月間でアイデアを地域に飛び出して実践するプログラム。誰かの背中を押すことが得意な方、興味を持ったことにはどんどん飛び込んでいくことが好きな方など、それぞれの得意や好きを持った方々が集まりました。今回はその中から、リーダーとしてチームを引っ張っていく4人を紹介します。

現在、グルメサイトの運営をされている大石さん。しかし、本当にクライアントの力になれているのか、そんな疑問を抱いていました。もっとコミュニケーションを取りながら、お客様が抱える問題や内なる想いを引き出したい。将来的には、地域に根ざした仕事をしたい。はたらきながら感じた違和感に注目し、ゼミを通じて将来への一歩を踏み出します。

そんな大石さんのアイデアは、駄菓子屋さんづくり。自分の子どもが駄菓子屋さんを知らずに育ったことから着想を得ました。まちに溢れるコンビニやスーパーではなく、もっとワクワクしながら買い物をする気分を味わってほしい、駄菓子屋が子どもたちのたまり場になっている風景をもう一度見たい、そんな想いが込められています。地域の人たちを巻き込んで、子どもだけでなく大人も楽しめるイベントを模索中!

ゼミへの参加をきっかけに、地域に関われることに自分自身ワクワクしていると語った大石さん。
ゼミへの参加をきっかけに、地域に関われることに自分自身ワクワクしていると語った大石さん。

2人目は、音楽からデザイン、教育まで、これまで幅広いジャンルで活動されてきた小林さん。現在は、フリーランスで音楽家と芸術家としておしごとをされています。今後は、音楽や生涯教育の分野での事業化を目指しているとのこと。ビジネスの世界に足を踏み入れるのは今回がはじめてという小林さんですが、リーダーとしての経験が、将来の起業への一歩となりそうです。

小林さんのアイデアは、地域に密着したカルチャーセンターをつくること。商業施設の最上階に、美術やダンスなど多彩な講座が開かれている場所がありますが、地域に暮らす人がもっと気軽に集う場所にしたい、保育士さんやお医者さんなど、普段お世話になっていながら中々話を聞けない、地域で活動している人たちと交流したいという想いが。様々な分野で経験を積んできた小林さんだからこそ見える、カルチャーセンターのより良いあり方を模索しています。また、小林さん自身これからも暮らしていきたいと考えており、チームメンバーも思い入れのある“小金井”を舞台に。様々な切り口から地域の魅力を再発見する、そんなイベントができそうです。

今回のテーマ“ローカル×遊び”に、学びや健康をさらに掛け合わせ、小金井を再発見したいと発表した小林さん。
今回のテーマ“ローカル×遊び”に、学びや健康をさらに掛け合わせ、小金井を再発見したいと発表した小林さん。

3人目は、ゼミでは初めての、今回が2度目の参加の沢崎さん。1度目に参加された「『食べる』と『まち』のいい関係」をテーマにしたゼミ#1では、チームの一員としてメンバーのアイデアをサポートする立場として参加されました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実践まで行うことができず、不完全燃焼のまま終了。今回は、そのリベンジの想いも込めての参加です。また、1度目の参加を通じて得た「チームの一員ではなく、リーダーとして参加した方が楽しそう!」という想いから、日々の生活の中で生まれたアイデアを持ち寄りました。

2児の父の沢崎さんは、子どもたちの学童での過ごし方に疑問を抱いていました。そこで、新しい学童のあり方についてのアイデアを発表。このプログラムを一度経験している沢崎さんだからこそできるチームづくりや実践が、これから楽しみです!

もっと地域とつながり、日常を通じて様々な発見や気づきを得られるような学童をつくりたいと語った沢崎さん。
もっと地域とつながり、日常を通じて様々な発見や気づきを得られるような学童をつくりたいと語った沢崎さん。

4人目の3人の子育てをされている神山さんは、自身のしごとや育児の経験から生まれたアイデアを持って参加。子どもが突然泣き出したりすると、ファミレスでさえも周りの目が気になり、居心地の悪さを感じたそう。その経験から、子ども連れの親や家族が気兼ねなく楽しいひとときを過ごせる、居心地の良い、憩いの場をつくりたいと語りました。

アイデアをかたちにするべく、友人を誘って自身でも少しずつ動きはじめているようですが、自分とは異なる経験やスキルを持ったメンバーと小さな一歩を踏み出したいという想いを持っていました。ひとりではなかなか行動に起こせないことも、チームでなら起こせるはず。学生も加わったこのチームで様々な視点を掛け合わせると、神山さんの期待を超えたものが生まれるかも。

「こんな場所、あったらいいな」という自身の想いから生まれた神山さんのアイデア。小さな子どもを持つ大人も気軽に集える場ができそうです。
「こんな場所、あったらいいな」という自身の想いから生まれた神山さんのアイデア。小さな子どもを持つ大人も気軽に集える場ができそうです。

来年3月の実践に向けて、メンバーたちはすでに動き出しています。コロナ禍の今、自宅から近い距離ではたらき、遊ぶようになり、家での過ごし方や地域との関わり方について改めて考えている方は多いはず。自分の暮らす地域にはどんなワクワクするものがあるのか、何があればもっと胸が高まるか考えてみるのも面白いかもしれません。このゼミでしか出会わなかったようなメンバーたちが、それぞれの想いを掛け合わせてどのようなプロジェクトを生み出すのか、今からとても楽しみです。

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