私ごとで恐縮ですが、2月に入籍をしました。そして、初夏に結婚式を挙げるべく諸々の準備をして“いました”。そう、過去形なのです。何故、こうなったのか。その原因を探って反省点と課題を洗い出していくと、ごくごく当たり前の教訓を学ぶことになりました。
何をするにもイメージ先行型の私たち夫婦。「緑が綺麗なお庭でアットホームな結婚式がやりたらいいなー」と妄想するところから準備がスタート。instagramのハッシュタグ検索で情報収集をしながらだんだんとイメージが固めていきます。そして、最終的に辿り着いたのは「森の中で人前式と食事会」というカタチでした。イメージがある程度固まったので、次は実現可能な場所探しです。ロケハンは世田谷・多摩・鎌倉と徐々に都心を離れていき、最終的にたどり着いたのは軽井沢の森の中。
問題はここからでした。人が集う場所を屋外の何もないところに1から作るとなると(しかも遠方の地で)、様々な環境を整えなくてはなりません。招待する人の交通費。食事スペース用に張る巨大なテント。電気を使うには発電機も必要。場合によっては仮説トイレだって(これがまた高額…)。もちろん、これはあくまでも最低限のインフラを整えただけに過ぎず、ここからご招待する人々をおもてなしするための内容も考えていかなくてはなりません。どうにかカタチになるかなという段階にはなったものの、気づけば費用は当初の数倍に。仮に費用面をどうにかクリアーできたとしても、当日の天候だけはまさに神頼み。特に軽井沢で緑が綺麗なシーズンはとても限られていて、その期間の多くは降水確率が50%(良くても30%)を超えるという現実を目の当たりに。最終的に、費用が高くなり過ぎて、その反面で天候によって実現できるかがあまりにも不確定すぎるというイメージ重視型にとっては、ぜひとも避けたい「理想通りに実施できない可能性が高いすぎる」という結論となり、結果、一旦白紙となったわけです。
人生に一度きりの結婚式、とはいえ何でもかんでも希望を詰め込みすぎると、費用もリスクも高くなって気づけばモンスターのように襲い掛かってきます。絶対にゆずれないもの軸は守りながら、妥協できるところを削ぎ落としていくことこそが実現に近づく一歩となるようです。(加藤)