理想像と動き出し方

2017.10.12
理想像と動き出し方

いまや週末になると全国各地で開催されているマルシェ型のイベント。みなさんにとっても、ひとつやふたつお気に入りのイベントがあるのではないでしょうか? もしかするとお客さんとして遊びに行くに飽き足らず自分で企画や運営をしてみたい!けれど、何からはじめていいのかわからない…という人も増えているのかもしれません。今日はそんな人へ向けて、数年間マルシェ型のイベントの企画や運営に携わり、土日二日間で約三万人を動員するイベントの実行委員長を務めていたリンジン編集部加藤が、イベントづくりに関するお話を少しだけさせていただきます。食事後のコーヒーブレイクにでも、どうぞおつき合い下さいませ。

 

まずはじめに、自分が主催したいイベントの企画をたてます。まだ誰もやっていない、画期的なイベントを…なんて躍起になっていませんか? はじめはそんなに難しく考える必要はありません。きっと、これを読んでいる人は、◯◯マルシェ・◯◯フェスティバル・◯◯市などなど、既に開催されているイベントが理想像として頭の中にぼんやりと浮かんでいるのではないでしょうか? まずは、それで十分です。まずはたたき台…いや、リスペクトを込めてお手本となるようなイベントをイメージしましょう。自分なりのオリジナリティを肉付けしていくのは、その先の作業です。

頭の中で理想のイベントの形が思い描けたら、最初のイベントはその縮小版を開催できるかイメージしてみます。目安は規模が大きな場合は理想とする5分の一程度。例えば、いつか出店数が100店舗のイベントを開催したいと思ったら、まずは20店舗ほどの出店者を集めて開催をする、といった感じです。もしくは規模が小さい場合は、半分程度の規模を数回繰り返していくといいかもしれません。これにはいくつか理由があります。

まず一つ目は、少ないコストで開催ができること。コストとは、何もお金だけではありません。イベントの企画や制作には、お金と時間と労力がとってもかかります。小さく開催することでそのコストを出来る限り少なく実現できる可能性を探りながら回数を重ねていくことが大切です。そして二つ目は、迷惑をかける人を少なくすること。マルシェ型のイベントには、たくさんの人の力を借りて開催していかないといけません。そんなとき、例えば見込みよりも集客できなかったときは出店者に迷惑がかかりますし、逆に予想以上に集客してしまったときはお客さんや会場側、ひいては近隣住民の方などに迷惑をかけてしまいかねません。経験が浅い時期のイベントは予期できないトラブル続き。これをいきなり大きな規模でしてしまうと、取り返しがつかない事態となってしまいます。

描く理想は大きく。そして、それを目指していく過程は小さく。
実績と経験を蓄えながら、数を重ねて理想像に近づけていきましょうね。(加藤)

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