会場レイアウト六箇条

2018.08.23
会場レイアウト六箇条

いよいよ大詰めとなってきましたイベントづくり論。今回は会場レイアウトづくりのお話です。これまで準備してきたとびきりの会場企画や、幾度となく重ねてきた出店者とのやりとりの中で生まれた要望などを、実地へと落とし込んでゆくイベントの背骨とも言えるほど、クライマックス的作業のひとつ。当日に来場するお客様が最大限に楽しめるかどうかも全てはこの作業に係っていると言っても過言ではありません。そんな会場レイアウトに取り組むに当たっての鉄の掟とも言える6つの忘れてはいけない項目をお伝えします。

その一、完成風景を幾度も想像するべし
会場の写真や地図を見つめながら、時には現地に足を運びながら、理想とする完成風景を何度も何度も反芻するように想像しましょう。ときには頭の中で考えるだけでなく、ラフスケッチをしてもいいでしょう。絵に自信がなければ、インターネットで様々なキーワードを入れて検索してもいいでしょう。とにかくあなたの思い描く風景を視覚的に表していくのです。これがないとレイアウト作業は始まりません。

その二、敵情視察せよ
可能な限り事前の段階で、同じ会場で開催されている別のイベントはもとより、様々なイベントに足を運び、アイデアを蓄えておきましょう。自分がレイアウトをするんだという気持ちで会場風景を眺めることは、漫然とイベントを楽しむこと(それ自体は決して悪いことではありません)に比べて、インプットする質も量も全く異なります。

その三、導線確保を忘れるべからず
思い描いていた理想へと近づけるために、少し無理をして窮屈な配置となってしまうことはレイアウトづくりではよくあること。無事収まったからといって、その裏ではお客様の通行経路や出店者の搬入経路が犠牲になってはいませんか? さらに言えば、万が一の際の避難経路は? 出店配置と導線は表裏一体。余裕のある導線を確保することを忘れないようにしましょう。

その四、現地調査をするべし
図面上で一度完成させたら、必ず現地へ赴きひとつひとつの配置に問題がないか確認しましょう。予期せぬ場所が傾斜になっていたり、図面には反映されていない設置物があったりと、机上の空論だけで完結させてしまうと、思わぬ落とし穴にハマってしまいます。

その五、関係各所への確認を怠るな
現地調査での問題点を解決したら、完成まであと一歩。最後に会場側の担当者や参加する出店者へ必ず確認をとりましょう。「施設的にこの場所への配置はNGです」、「自分が希望した区画の広さになっていない!」など、膨大な作業の中でうっかり見落としてしまった部分を確認できる最後のチャンスです。

その六、盛大にリリースするべし
無事レイアウトが完成したら、祭りがごとく一般リリースを行いましょう。その時の反響を確認するのもレイアウト作成者の醍醐味のひとつです。ただし、発表するレイアウト図は、情報の塊。関係各所に失礼のないよう、目を皿のようにして誤字脱字の確認を忘れないでくださいね。

全ての参加者に影響を与える会場レイアウト。だからこそ、最後の最後まで頭を悩ませ、時には体調を崩すくらい精神的に追い詰められる作業です。ですが、その引き換えに大きな達成感と成長を得ることができるとも言える作業です。だからこそ、些細なミスでその努力を無駄にしないよう、万全の準備を以って臨むようにしましょうね。(加藤)

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