フリーランス0歳を襲う不安

2018.07.26
フリーランス0歳を襲う不安

編集部の國廣です。この度、会社を辞めました。編集・ライター・空き家活用などを事業の中心に置く予定の独り立ちです。会社員生活に別れを告げ、今日で9日目。これまでの人生、いつもどこかに所属していたのに、突然ポツンと1人きりで立つ心細さ。これまで起業家のみなさんのサポートなんてさせていただいていましたが、自分の身になってようやく実感することばかりです。

フリーランス0歳の私が今、不安に駆られていることは大きく分けて3つ、“お金”と“時間”と“肩書き”です。

1つ目は“お金”。
会社を辞めるとなれば、当面生活していくための貯金をして、開業のための資金を蓄えて、いざ退職!という方法が頭に浮かびます。一方私の場合は、何年も前から構想してはいたものの、お金に関してはほぼ無鉄砲、適当、後先考えずパターン。蓄えがない分、勤めていた会社から業務委託をいただく約束や、資金面で開業をサポートしてもらえそうな補助事業の目処だけはつけていました。
とはいえ、それだけでは食べていける金額にはなりません。楽観的というと語弊がありますが、「追い詰められたら何もいとわずバイトだ、自分で大丈夫にするしかないんだ」という決意を心のすみに持っているだけで、精神は少し安定する気がします。

2つ目の不安は“時間”。
平日9:00-18:00固定でオフィスにいたのに、突然どこにいても、何をしていてもよくなりました。浮かれたい気持ちもありましたが、同じ時間に友達や同僚たちが必死にはたらいていると思うと、まさか遊んでいる気になんてなれません。
私の人生の夏休みは、子供の頃ラジオ体操をして、たくさんの宿題をして、自由研究をして、普段会わない親戚へ挨拶回りをしていたように、自堕落にならない生活をして、たくさん勉強して、自分がしたい事業の計画を突き詰めて、平日勤務していると会えなかった人に会いに行く夏です。フリーランスになると、ほとんどが時給ではない報酬。何時間何をしたのか、会社員の時より細かくカレンダーに記しています。

最後は“肩書き”。
ここまで真面目ぶってきましたが、実際の私は、最終出社日の夜に合コンを入れるというとんでもない薄情者です(当日社員が全然揃っておらず、送別会は後日だったという理由でごまかしてます)。さて、その合コンで早速、フリーランスとして何をしていくのか初めて自己紹介する場面があったのですが、私、完全に言い淀んでしまいました。編集者?ライター?空き家活用の…一体何なんだろう。ついさっきまでは会社員でよかったのに、自分が何者なのか、急にわかならくなってしまいました。
けれど、自信なさげにしていると、熱意が見えないから応援したくならないし、そんな人にはしごとも頼みづらいですよね。お金を生み出せてないと引け目を感じてしまうのですが、胸を張って言うことって一歩目としてすごく大事だと感じました。(プロと言えないかも…)(これから考えます…)という見えないカッコ書きをグッと隠して、始めは肩書きに引っ張ってもらうというスタートも、一つの方法という気がしています。

それから、地元(田舎)で「フリーでやっていきます!」というと、フリーターになると思われるんじゃないかというのもちょっとした不安の一つです(笑)。
そんな不安に押し潰されかけながら走り始めたフリーランス0歳。目下取り組んでいるのは、自分の肩書きと屋号を決めること。形から入るタイプの私にとって、とりわけ難しい課題です。結末は、コラム第2弾があればその時に。(國廣)

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