小商い百貨店で駅前はどう変わる?

2023.03.17
小商い百貨店で駅前はどう変わる?

2023年5月、JR南武線・稲城長沼駅徒歩1分の高架下に創業支援施設「SHARE DEPARTMENT (シェアデパートメント)」が誕生します。小さなお店やオフィスが集まる、いわば小商いの百貨店。オープンしたら、駅前やまちはどう変わっていくのでしょう。想像するとワクワクしませんか。

稲城のまちに訪れたことはありますか?新宿から電車で約30分。神奈川県に隣接する南多摩エリアの端っこで、多摩丘陵の里山と多摩川に挟まれた東京のベッドタウン・稲城市。今も自然や農地が多く残り、梨の生産量は東京1位。元禄時代に稲城のお代官が梨の苗を京都から持ち帰ったのを機に広がったと言い伝えられているとか。一方で、昨年の東京オリンピックでロードレースでも使われたオネカン(尾根幹線道路)や多摩川サイクリングロードがあり、サイクリストたちにも人気のまち。読売巨人軍のグラウンドと水族館が一体になったエンタメ系球場「TOKYO GIANTS TOWN(東京ジャイアンツタウン)」の開設が予定されているなど、スポーツ方面でも話題になっています。

そんな稲城市に、2023年5月、まちで新しい仕事を生み出す創業支援施設「SHARE DEPARTMENT(シェアデパートメント)」が誕生します。場所は、JR南武線・稲城長沼駅徒歩1分の高架下。稲城市では渋滞の緩和や事故の解消のためにスタートしたJR南武線の連続立体交差事業によって、2016年に稲田堤から府中本町駅まで高架化が完了し踏切がないまちになりました。稲城長沼駅前の高架下には空きキャパシティを生かして観光案内所兼アンテナショップ「いなぎ発信基地ペアテラス」がつくられたり、くらす広場でマルシェが開催されたり、高架下空間の活用が注目されています。

オープンに向けて工事が進む、SHARE DEPARTMENT
オープンに向けて工事が進む、SHARE DEPARTMENT

SHARE DEPARTMENTは、小さなお店やオフィスが集まる、いわば小商いの百貨店。特技や得意を生かして自分サイズのお店を開いたり、お客さんと顔を合わせながら商いをしたり、隣の店主とコラボしたり。自分らしく小商いを始めたい人にぴったりのシェア施設で、5つの区画に分かれています。

ROOMは、電気、水道、ガスのインフラが整備された専用の区画で、飲食店にぴったり。カフェ、スイーツ、デリバリーなど、使い方は多様に広がります。例えば、稲城の特産物である梨をたっぷり使った焼き菓子店や、地元で採れた葡萄を生かしたナチュラルワイン屋など、稲城ならではのリソースを生かしたお店を開いても良さそうです。

飲食店の他にも、アロマテラピーサロンやハンドメイドの雑貨店を始めたり、こだわりの植物が並ぶグリーンショップを開いたり、事務所やNPO団体の拠点にしたり、目的に合わせて活用できます。

個室が並ぶROOMの一部。広さや料金などが異なり、全部で8区画ある
個室が並ぶROOMの一部。広さや料金などが異なり、全部で8区画ある

より手軽に飲食店を始めたいなら、シェアキッチン区画の「8K」もおすすめ。本格的な厨房機器を共用して自分の空いた時間にお店を開くことができ、菓子製造業、飲食店営業、惣菜製造業の取得が可能。ママ友と週1回カフェを開く、月1回だけ趣味を活かしてベーグル屋をやってみる、キッチンカーの仕込みに使うなど、自分のスタイルに合わせて利用できます。

シェアキッチン8Kは窓が広くお客さんとの会話も楽しめそう。同じ建物にシェアオフィスもある
シェアキッチン8Kは窓が広くお客さんとの会話も楽しめそう。同じ建物にシェアオフィスもある

BOOTHは、個人事業主の事務所や、フリーランスやテレワークの仕事場にもぴったりなシェアオフィス。デスク・オフィスチェアが設置された半個室タイプで利用者同士が話しやすく、異業種のコラボレーションなども生まれていきそうです。

学びの創業を後押しするのが、シェア教室のCLASS。好きな曜日・時間に予約し、例えば英語やアートなど、自分の得意を生かしてスクール、ワークショップ、レッスン、セミナーなどを開けます。

キッチンカーや屋台などの出店を検討中なら、屋外スペースのGARAGEで。曜日ごとに利用可能で、週1から週7まで日数に応じた料金体制。こだわりのスパイスカレーやアジア料理など、これから移動販売を始めたい人も無理なくスタートできます。

施設の中の一角。これからラウンジルームができていく予定。お店のフードや飲み物を買ってその場で食べられるようになる
施設の中の一角。これからラウンジルームができていく予定。お店のフードや飲み物を買ってその場で食べられるようになる

アクセスしやすくパッと目に付く駅前のこの場所から、ここにしかないお店やサービスがどんどん生まれていけば、まちも暮らしももっと面白くなるはず。

どんな場所か気になる方、利用方法などをもっと詳しく知りたい方は、現地内覧会が随時行われていますので、ぜひ現地に足を運んでみてください。

INFO

SHARE DEPARTMENT/稲城長沼

施設名称

SHARE DEPARTMENT(シェアデパートメント)

住所

東京都稲城市東長沼516-2

アクセス

JR南武線・稲城長沼駅 高架下徒歩1分

区画・月額利用料

ROOM(48,400円〜)、8K(33,000円・13,200円)、BOOTH(19,800円)、CLASS(8,580円)、GARAGE(8,800円〜)

現地内覧会

[集合時間]
3/22(水)11時・15時
3/24(金)10時・14時
3/27(月)16時・19時

[集合場所]
SHARE DEPARTMENT(建物南側の正面入口付近)

[所要時間]
所要時間約1時間(途中退室可)

[対象者]
施設のご利用を検討されている方

[申込方法]
事前申込不要、直接現地にお越しください

※メディア取材や視察については、以下よりご相談ください。
Mail:info@town-kitchen.com
Tel :0422-30-5800

稲城で小商いを始めた人の取材記事連載スタート

SHARE DEPARTMENTオープンに伴い、稲城市周辺でユニークなお店や事業をはじめた人たちに取材し、3月末から連載スタート。稲城に住んでいる人もそうでない人も、実践者のお話から、地域で仕事を生み出すポイントや得意を生かして小商いをはじめるコツなど、身近なヒントが見えてくるはず。

[連載一覧]
VOL.1 “隣”のカフェで地元の縁を紡ぐ
ざるやのとなり となりさん

VOL.2 人生を駆け抜けるサイクリスト
TRYCLE合同会社 田渕君幸さん

VOL.3  ママが稲城の梨で起業するまで
ココロコ株式会社 山本友貴さん

VOL.4 ブルワリーをまちの社交場にする
稲田堤麦酒醸造所 石原健司さん

随時公開していきますので、お楽しみに!

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