ゲストハウスから見る新しい景色

2021.10.12
ゲストハウスから見る新しい景色

北海道で現在5軒のゲストハウスを運営している合同会社Staylinkの代表 河嶋峻さん。北海道別海町出身で、上京し国際基督教大学に入学。卒業すると同時に友人3人で起業の道へ進みました。実は、大学時代にタウンキッチン北池との出会いも。なぜ学生で起業という選択肢を選んだのか。コロナ禍を経て考える、ゲストハウスの価値と地域の関係性とは。8年ぶりの再会で、河嶋さんにお話を伺いました。

学生起業の理想と現実

北池:お久しぶりです。河嶋くんが大学生の時以来だね。

河嶋:あの時は本当にお世話になりました。お礼を言えずに北海道に来てしまったので、今日の機会をいただきありがたいです。

北池:いえいえ、こちらこそ。SNSを通じて、北海道でゲストハウスを運営しているのを知り、大活躍の様子を拝見して嬉しくなりました。

河嶋:大学の食堂で、事業計画書も見ていただきましたよね。ものすごいメタメタにされましたけど、振り返るとあの時いただいたアドバイスが今につながっています(笑)

北池:あらら、未来ある学生さんをメタメタに(笑) 今日は、改めて色々聞かせてください。

河嶋:よろしくお願いします!

北池:まずは、学生の時になぜ起業しようと思ったのかお聞きしたいです。「今どきの学生さんは安定志向だ」とよく言われますけど、みんながそういうわけじゃないよね。河嶋くんの場合は、どういう理由だったのでしょう。

河嶋:若いうちに自分でしごとを作ってみたい、という気持ちはありました。あとは、就活をするのが嫌だった、というのも理由ですね(笑)

北池:就活が嫌だった?

河嶋:僕が通っていた大学は、自分が興味のあることに熱量を持った人が多かったんです。北海道から上京して、彼らと学生生活を送りながら、「すごいな」といつも思っていました。就活がはじまると、就職というレールが見えてくる。多くの友人たちがその流れに乗っていくのですが、僕自身が明確にやりたいことがなかったのもあって、「なぜこのタイミングで決めなきゃいけないのか」「なんとなく就職するというのは違うな」という違和感を感じていました。

北池:なるほど。決められたレールではなく、もっと自分で道を切り拓けないかと考えたんだね。

河嶋:就職に違和感を感じていたので、それ以外の選択肢に触れたくて、起業家主催のイベントなどいろんな場に足を踏み入れるようになったんです。北池さんが主催されていたトークイベントにもお邪魔しました。

北池:そうでしたね。そんな機会に触れる中で、起業という選択肢を考え出したんですね。

河嶋さんと同じく北海道出身の柴田涼平さん(写真左)と、埼玉出身の木村高志さん(写真中央)。大学卒業後、3人で北海道へ。木村さんはIターンという形だったが、東京で生まれ育ったことから地方ではたらいてみたいという思いがあったそう。
河嶋さんと同じく北海道出身の柴田涼平さん(写真左)と、埼玉出身の木村高志さん(写真中央)。大学卒業後、3人で北海道へ。木村さんはIターンという形だったが、東京で生まれ育ったことから地方ではたらいてみたいという思いがあったそう。

河嶋:一緒に起業した仲間の柴田と木村とは、大学在学中からどんな事業プランがいいか日々話し合いをして、試行錯誤していました。

北池:確か、大学の食堂で見せてもらった事業計画書は、ゲストハウスじゃなかったような。当時は、色々な事業プランを練っていた時期だったのかな。

河嶋:はい。例えば、東小金井の駅前にある居酒屋で、お昼時に大学生が地元の中学生に勉強を教えるというプランを実行してみました。結構がんばって中学校の前でビラ配りをしたんですけど、結局、1人しか集まりませんでした。

北池:おお、ちゃんと実践したんですね。すごい。

河嶋:その事業は、途中で違うなと思って止めましたが、やっているうちにどんどん面白くなっていって、起業に向かって一直線でした。最初は就活という選択肢も頭にありましたが、周りに「起業する」って言い続けていたら、後に引けなくなってしまって。そうこうしている間に就活のタイミングも逃して、起業するしかない状況に追い込まれました。

北池:いよいよ、腹が決まった感じだね。

河嶋:はい。でもそれが良かったのだと思います。それまでは、なんとなく社会にいい事業をやろうとプランを練っていたのですが、腹が決まってからは、理想論ばかりではダメだと思い、身の丈に合わせて、きちんと自分たちがやりたいことで、かつ、稼げる事業を考えるようになりました。

「北海道の大学に行っていたら、起業という選択をしていなかったかも」と振り返る河嶋さん。学生時代からオープンまでの様子は「Sapporo Guest house story」として発信していた。
「北海道の大学に行っていたら、起業という選択をしていなかったかも」と振り返る河嶋さん。学生時代からオープンまでの様子は「Sapporo Guest house story」として発信していた。

原点にある、象徴的な景色

北池:ゲストハウスで起業することにしたのは、どんな経緯だったのですか?

河嶋:きっかけは、当時SNS型のソーシャル旅行というサービスを見つけて、すごく面白いなと思ったことです。旅のプランを共有して、興味のある人たちが一緒に旅を作っていくサービスで、これを僕の地元の北海道でやってみたらどうかと思いついて。

北池:面白そうだね。

河嶋:トライアルで、地元の人と一緒にツアーを企画して、Facebookで参加者を募集しました。ちょうど卒業旅行シーズンとも重なって、東京から10名くらいの大学生が集まってくれて。このツアーが僕たちの転機になりました。

北池:10人も集まったのですね。すごい。

河嶋:旅の途中、参加者と地元の友人を交えて交流BBQをしたのですが、片や東京で大学生活を送っている人、片や北海道で高校を卒業して農家や公務員としてはたらいている人がいて。同世代だけど、境遇や価値観がまったく異なる人たちが仲良くなっていく様子を目にして、「いろんな人たちが集まって、繋がって、仲良くなっていく場をつくれたら最高だな」と強く感じました。

北池:象徴的な景色だったのですね。

河嶋:はい。それまでは、起業すること自体が目的だったのですが、自分が大切だと思う価値を生み出す手段としての「起業」に変わった瞬間でもありました。

河嶋:あと、ツアーが終わった後の繋がりにも感動して。物理的にはもう会わないかもしれない人たちが、SNS上でお互いの投稿にコメントしたり、誕生日にメッセージを送り合ったり。場をつくることで、その場限りではない繋がりが生まれることと、その繋がりのきっかけとなった場を作れたことに感動しました。

北池:なるほど。それがゲストハウスに結びついていくのですね。

河嶋:そうですね。事業を考えるとき、シェアハウスなども考えましたが、その時の景色を再現していくためには、“旅”というキーワードが一番重要だと思ったので、ゲストハウスに絞りました。

ツアー企画は、「これがうまくいかなかったら何もはじまらない」と綿密に準備。理想論で事業プランを考えていたときには抜けていた、実現し持続させる方法を追求した。
ツアー企画は、「これがうまくいかなかったら何もはじまらない」と綿密に準備。理想論で事業プランを考えていたときには抜けていた、実現し持続させる方法を追求した。

1つのことに決めてみる

北池:ゲストハウスをやろうと決めて、次は場所選びですよね。札幌に決めたのはどんな理由だったんですか?

河嶋:そもそも、僕と創業メンバーの柴田が北海道出身ということも大きかったです。加えて、それ以外の理由もあって。当時、毎週3人で集まって、議論とリサーチを延々と繰り返しました。その中で主要な県のゲストハウスの数を調べてみると、東京や大阪は100件以上あったのに対して、札幌は当時10件程度しかなかったんです。観光客が増加する一方で、ゲストハウスがない札幌の実情を知りました。

北池:宝を見つけた、と。

河嶋:これはチャンスだなって思いました(笑) インバウンドが増えた時期なども重なり、札幌も宿泊施設が足りない状況になって、本当にタイミングがよかったです。

北池:なるほど。緻密なリサーチを積み重ねたんですね。

河嶋:今振り返ると、事業アイデアは色々思いつくし、あれもこれも良いなと色々と経験することも大切ですが、いつかは、これだと思った1つに“決める”ことが大切なのかなと思います。決めてしまえば、突っ走ることができる。もしそれがダメだったとしても、他のプランに変えればいいだけなので。

北池:どっち向くか悩んでいても、景色は変わらないですからね。小さくても山を1つずつ越えていくことで、違う景色が見えてきたわけですね。

河嶋:はい。もしゲストハウスじゃない事業をしていたら、もっと成功していたかもしれないし、もっと失敗していたかもしれない。でも、それは永遠にわからないし、そもそも正解も不正解もないと思っています。

北池:そうですよね。天職なんてものはなくって、続けていくことで結果それが天職になってくる。河嶋くんたちも、事業の軸を決めたことがすごくよかったんでしょうね。

wayaオープンの際に集まった地域の人たちは100名以上に及ぶ。オープンから様々な国からたくさんの旅人が訪れる場所になった。
wayaオープンの際に集まった地域の人たちは100名以上に及ぶ。オープンから様々な国からたくさんの旅人が訪れる場所になった。

負けない起業

北池:ゲストハウスに事業プランを決めてからは、開業までにどんな準備を?

河嶋:まずは準備金が必要だったので、学生生活の残り半年で、バイトをしまくって1人100万円ずつ、3人で300万円を貯めようと決めました。

北池:半年で1人100万円は、結構バイトがんばったね。

河嶋:つらかったですね(笑) でも、目指す方向性が決まって、それに向けての行動だったので充実感はありました。

北池:そして、卒業して3人で北海道へ?

河嶋:はい。札幌のコワーキングスペースを拠点にして、物件探しをはじめました。地域の繋がりから、今の1号店の物件を紹介してもらって、改装費用のために融資を受けたり、クラウドファンディングもしました。

北池:開業当初の経営は順調でしたか?

河嶋:はじめは3人ともゲストハウスに住み込んで、旅人と一緒にご飯を食べたりしながら運営していました。なので、実際は固定費がほとんどかかりませんでした。

北池:小さくても持続可能な経済を回せていたんですね。

河嶋:はい。ただ、3人が一生食べていけるほどの稼ぎではないので、新しいことに挑戦しなければという想いから、すぐ2号店のことを考えはじめました。

小樽市にある元料亭として使用されていた物件を活用した一棟貸切宿「KOU」。1号店のオープン以降、一棟貸切やアパートメントタイプの宿など、様々な宿泊スタイルへと広げていった。
小樽市にある元料亭として使用されていた物件を活用した一棟貸切宿「KOU」。1号店のオープン以降、一棟貸切やアパートメントタイプの宿など、様々な宿泊スタイルへと広げていった。

北池:結婚して子どもができて…とか、将来を想像するとそうだよね。不安とかはなかったですか?

河嶋:正直、不安でした。宿泊業の業界について深く知っているわけでも、就職して経験を積んだわけでもなかったので。でも、最悪のリスクはしっかり把握しつつ、もし失敗してもまたバイトしてお金を貯めたり、起業を諦めて企業に就職する道など、良い意味でどうにでもなると思ってました。

北池:学生時代に半年で100万円ずつ稼いだ経験があるから、「いざとなったら」という底力が生まれたのでしょうね。

河嶋:そうかもしれないです。僕たちは、大きく勝てるかわからないけど、負けない起業をしたと思います。なんとか3人が、自分たちのしごとで食べていけることを目指そうという気持ちでした。

北池:一か八か、ではなく、負けない起業。とても大事なことだと思う。

河嶋:はい。小さくリスクを冒かしながら勝負をして、負けないようにする。その小さな成功体験を積み上げていく。こういう起業の仕方もあるんだと、今起業を目指している学生には知ってもらいたいです。

「Staylink」には、立ち上げ当初から2つの意味を込めているのだそう。1つは、stay(宿泊)をlink(つなげる)させること。もう1つは、link(つながり)をstay(とどまる)させること。
「Staylink」には、立ち上げ当初から2つの意味を込めているのだそう。1つは、stay(宿泊)をlink(つなげる)させること。もう1つは、link(つながり)をstay(とどまる)させること。

3人の強みを活かし合う

北池:ゲストハウスの1号店を成功させた後は、さらにゲストハウスなどの宿泊施設を増やしつつ、色々な事業に展開されていますよね。

河嶋:そうですね。ゲストハウスで学童保育をしたり、観光プロモーションの事業にも挑戦しました。最近ではコロナの影響もあって、ゲストハウスをシェアハウスに変化させたり、スペースを活かしてシェアキッチンもはじめました。

北池:うんうん。

河嶋:直近の大きな変化は、北海道の東側、道東に移住をして、宿泊施設&キャンプ場をはじめたことですね。

北池:そうそう、キャンプ場が素敵すぎて、完全に宿泊者目線でウェブサイトを見ちゃいました(笑)

河嶋:ありがとうございます(笑) 北海道らしい大自然を感じる場所で新規展開を模索していた時に、知り合いの縁もあり、僕の出身地でもある道東の、弟子屈町(てしかがちょう)に移住をして、新たなチャレンジをはじめました。たくさんの方とチームを組んで、走り出したばかりです。コロナが落ち着いたら札幌・小樽の店舗も復活させつつ、今回の道東でのプロジェクトも広がっていくのがベスト。勝負の年だなと感じています。

この夏、木村さんと共に奔走したという、キャンプ場・ペンション・カレー屋の3つを楽しめる「ファミリーキャンプ 花ふらり」の運営。
この夏、木村さんと共に奔走したという、キャンプ場・ペンション・カレー屋の3つを楽しめる「ファミリーキャンプ 花ふらり」の運営。

北池:8年間で、創業当時からは想像できないような事業を次々に展開しているようだけど、3人で起業したことも影響しているのかな。実際に大学時代の友人と起業してみて、どう役割分担しているのですか?

河嶋:会社のステージに伴って、流動的に役割分担をしています。広報や人事など対外的なしごと、新規開拓のしごと、銀行融資や商店街の人たちと仲良くなるしごとなど、それぞれの強みを活かした分担ができているのかなと思います。

北池:3人とも違う領域で強みを持っているから、上手くやっていけているのでしょうね。

河嶋:「友達同士で起業すると喧嘩しませんか?」とよく聞かれますが、僕たちはそんなことなくて。

北池:へええ。意外だなあ。

河嶋:会社を立ち上げる段階で、色々な人に相談したところ、揉める原因を教えてもらって。少なくともお金については、きちんと話し合ってルールを決めておきました。

北池:なるほど。

河嶋:それと、役割分担したことに関しては、3人で話し合うけど、お互いの最終的な意思決定には干渉しないようにしています。最近は、領域ごとで新しい会社をつくったりと、3人でやりつつも、それぞれが独立した形に柔軟に変化してきました。

北池:そうなんですね。ということは、やっぱり仲間と起業するのはおすすめ?

河嶋:友人だからこその大変さはあると思いますが、信頼できる仲間と事業をやるのは楽しいですね。振り返っても、1人でやっていたら、絶対にここまで来れてないと思いますね。逆に、1人で起業している人はすごいなあと思います。

経営者の先輩でもある北池へ8年ぶりに相談も。行政や企業とのパートナーシップの組み方、シェアキッチンについてなど、積もる話がたくさん。
経営者の先輩でもある北池へ8年ぶりに相談も。行政や企業とのパートナーシップの組み方、シェアキッチンについてなど、積もる話がたくさん。

コロナ禍で考えたゲストハウスの価値

北池:軌道に乗って経営していたところにコロナ禍。打撃はありましたか?

河嶋:正直、厳しいですね。昨年まで7店舗でしたが、コロナの影響で撤退した店舗もあるので、今は5店舗です。金銭的な打撃はもちろんなのですが、それ以上に、宿に人が来ないことでスタッフのはたらき方が変則的になってしまったり、空いた時間が生まれてしまったり、時間をどう使うかがとても難しいですね。

北池:スタッフを抱えているからこその難しさがありますよね。

河嶋:はい。ただ、せっかく立ち止まれるチャンスでもあるので、コロナ収束後を見据えて、ただ再開させるだけではなく、そもそもどういう場所にしたかったのかを考え直さないといけないなと感じています。

北池:ピンチをチャンスに、ですね。

河嶋:僕たちが1号店を立ち上げた頃に比べて、ゲストハウスはもちろん宿泊施設自体がどんどん増えています。民泊も一般化してきたので、そういう意味では競合だらけです。

北池:なるほど。

河嶋:コロナをきっかけに、改めて、僕たちのゲストハウスの価値は何なのか考えるようになりました。結果、原点である人のつながりを生むことに自分たちの価値があるんだと気がつきました。この数年、全国にゲストハウスが増えてきましたが、コロナ禍の今でも各地で残っているゲストハウスは、その価値をしっかり生み出している所なんだと思います。今はなかなか、人と会って交流するというのは難しいですが、いつかはコロナも収束はするので、そこに向けて改めて何を提供したいのかを考えていきたいです。

北池:宿泊するという機能だけなら、ビジネスホテルでいいわけですからね。ゲストハウスには、旅人との一期一会をどう築いていくかが問われているのですね。

河嶋:そうですね。1号店の1階をバーにしたのも、そういう考えからでした。

北池:最近は、1階をカフェや食堂にする宿泊施設も増えてきましたよね。

河嶋:でも、単純に交流スペースを作っただけで、人のつながりを生むことができるわけではないと思います。席の作り方や運営の設計も必要ですが、最後は、スタッフの“人柄”やどんなおもしろい人たちが集まるかが重要だと思います。

北池:見た目だけのコピー&ペーストではダメってことですね。

河嶋:あとは、僕たちが「ヘルパー制度」と呼んでいる短期雇用の仕組みがあって、お試しで札幌に暮らしてみたい人や、就職前の大学生がはたらきに来てくれて、そこでも1つのコミュニティが生まれています。

北池:へえ、面白い。人生の分岐点に立ってる人たちが集まっているんですね。

河嶋:1号店のwayaを訪れたことをきっかけに、自分でお店を開いたり、移住したり、留学したり、時には人生のパートナーを見つけたり。コミュニティから色々な展開が広がっているんです。

北池:ゲストハウスという場が、訪れる人たちの“やってみたい”を後押ししているんですね。

河嶋:そうなんです。多様な国籍や境遇の人が集うゲストハウスは、色々な生き方に触れられる場所です。内に秘めていた“やってみたい”を口に出せて、実現に向けて僕たちがほんの少しのきっかけをつくる。そういうことを今まで大切にしてきたので、これからも大事にしていきたい価値観です。

北池:ゲストハウスがまちにあることで、そこに人が集まり、さらにそこから地域でお店を開く人や何かをはじめる人が増えてくる。地域が生まれ変わっていく起点にもなっているのですね。

河嶋:そうなっていると嬉しいなと思います。「自分たちが生み出したいつながりって何なのか」「旅人と地域の人が集う場所の価値って何なのか」、コロナで厳しい状況を経験したからこその3人なりのアウトプットをこれから出していきたいと思っています。

北池:コロナで、特に宿泊業は大変な状況になっていると思います。でも、そんな状況だからこそ、自分たちが本当に大切にしたい価値を見つめ直し、コロナが明けたとき、さらにバージョンアップされた宿泊業のあり方が、そこにはあるんだろうと思います。河嶋くんたちが描くその答えを確かめに、北海道に行ける日を楽しみにしています!

河嶋:今日はありがとうございました。北海道でお会いできる日を楽しみにしております!

ヘルパーの1人が開業したサンドイッチ店を併設した「Hanke -Sandwich&Inn-」。物件オーナーさんから宿にしてほしいと依頼があったが、1階は飲食店にした方が地域に開かれると考え、パン屋の夢を抱いていた彼に声を掛けたのだそう。
ヘルパーの1人が開業したサンドイッチ店を併設した「Hanke -Sandwich&Inn-」。物件オーナーさんから宿にしてほしいと依頼があったが、1階は飲食店にした方が地域に開かれると考え、パン屋の夢を抱いていた彼に声を掛けたのだそう。
INFO

まちのインキュベーションゼミ#5「今こそ コミュニティの底力」

期間

11月6日(土)〜3月19日(土)

場所

KO-TO(東小金井事業創造センター)

定員

20名

参加費

無料

対象

・地域コミュニティを築くことに興味がある方
・子育て、介護、福祉、医療、スポーツなどの分野で事業を考えている方
・公園、農地、空き家などを活かして新しいコミュニティをつくりたい方
・事業のアイデアを形にするサポートがしたい方
・まちづくりや事業開発に興味がある主婦や学生の方

プログラム

オリエンテーション 11月6日(土)13:00〜18:00
事業アイデアを持ち寄り、チームを編成します。さらに、今後の実践までを視野に入れたスケジュール設計を行います。

プランニング 1月15日(土)13:00〜18:00
約2ヶ月間の個別ゼミを通じて設計したプランを完成させます。実践に向けた細部の検討を進めます。

トライアル 2月下旬~3月上旬
チームごとに「今こそ コミュニティの底力」を育む事業プランのトライアル実践を行います。

クロージング 3月19日(土)13:00〜18:00
約4ヶ月間の振り返りを行います。実践で得た学びをシェアし、それぞれのネクストステップを描きます。

プロフィール

河嶋峻

合同会社Staylink代表。北海道別海町出身。国際基督教大学を卒業後、北海道へUターンし、友人の柴田涼平さんと木村高志さんと共に起業。2014年にゲストハウス1号店の「Guest House WAYA」を開業し、現在北海道内で5つの宿泊施設を運営している。
https://staylink.co.jp

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