ちょっとした記事

おしえて、リンジン先生!! vol.2 ー田舎に残した実家をどうしようー

リンジン先生、こんにちはー。
ゴボ夫くん、こんにちは。
今日はどんな困りごとだい?

実は、四国にいる母が、
家で足を滑らせて骨折しちゃったんだ。
父は8年前に他界してるから、
高齢の一人暮らしがどんどん心配になってきて。
母は東京より地元が気楽みたいで、
グループホームに引っ越すことになりそうなんだ。

それは心配だね。
新しい生活が楽しくなるといいね。

ありがとう。でもそれで、実家に誰もいない状態になっちゃいそうなんだ。
そっか。
ゴボ夫くんは兄弟がいたんだっけ。

ううん、一人。
だから、実家を空いたままにしていいものかどうか。
東京での今の仕事を辞めて引っ越すこともできないし、
近くに頼れる親戚もいないんだ。
どうしたらいいかわからなくて…。
おしえて、リンジン先生!

なるほど。それは今まさに社会問題になっている、
“空き家”になってしまいそうだね。

空き家ってそんなに大変なことになってるんだ。
そう。
たとえば、だれも住まなくなると、
換気ができず、特に木造住宅は色んな所が傷んでくる。
雨漏りがはじまったり、床が抜けたり、
ネズミが巣をつくったり。

それはまずそう。

そして、そのままにしておくと、
行政に「特定空き家」に指定されてしまうかもしれないよ。

え、「特定空き家」ってなに?
数年前に「空家等対策特別措置法」という法律が施行されて、
問題のある空き家を、
行政が強制的に解体することができるようになったんだ。

そんなあ・・・。思い出がつまった家を勝手に壊されちゃうの?
もちろん事前に通知が来るので、
知らないうちに壊されちゃうことはないけど、
それでも、放置されたままだと解体されちゃう。
そして、もちろんそれにかかったお金は請求されてしまう。

そっか。でも近所迷惑になるのなら、
たしかに仕方がないかもなあ。

うん。解体されるだけじゃなく、
固定資産税という税金が最大6倍になってしまうこともあるし、
やっぱり、空き家にしておくのは良くないよね。

それは大変だ…。でも僕みたいに、地方に実家のある人って多そう。
みんなどうしてるんだろう。

そうだね。
結局、住まなくなった家っていうのは、
売るか、貸すか、壊すか、しかないからね。
もし、ゴボ夫くんがしばらくその家に住む予定がないのなら、
誰かに売ったり、貸したりするのが一つだね。

貸すなら、副収入にもなりそうだし、もし将来、僕が実家に帰ることになったときにいいかも。
うん。でも人に貸すためには、
せめて人が住めるようにするために
リフォームをしたりしないといけないから、
お金はかかってしまうのが難点だね。

なるほど。リフォームって結構お金かかりそう。
今はそんなお金の余裕ないなあ。

それに、リフォームしたからといって、
誰も借りてくれないかもしれないしね。

そうだよね…。じゃあ、実家がなくなるのは寂しいけど、
売ってしまうのも手かなあ。

たしかに売却も一つだね。
だけど、あまり人気のない農村地帯とかだと、
ほとんど金額がつかないことも多いんだ。

ええええ、もうどうしたらいいんだ!結局、どうしたらいいのかわかんないよ。
そうだよね。
簡単に売ったり貸したりすることが難しいからこそ、
日本全体で空き家が社会問題になってるんだと思う。
でも、慌てることはないよ。大切なことだからね。
たとえば、まずは空き家が「特定空き家」にならないように、
こまめに掃除をしたり換気をしたりすることから
始めるのがいいのかもね。

そっか。
でも頻繁に四国に行くのは結構たいへんなことだな。
 
うん。もし、それが難しいようなら、
空き家の清掃などの管理をしてくれる地元の会社があるかを
探してみるのもいいかもね。

なるほど…。昔の思い出がいっぱい詰まった実家を
こんなふうに考えなきゃいけないなんて、
なんだか切ないね。

本当にそうだよね。
でも、人口が減る中でも新しい家は作られているわけで、
ある意味どうしようもないことなのかも。
不動産を負動産なんていう人もいるけど、
特に田舎の方だと難しくなってきているのが現状だね。

とにかく、
このまま何もしないで放っておくのはよくないね。
もっと実家のことを真剣に見つめ直すね。ありがとう、リンジン先生。




(イラスト・中村玲子)