どこでもコワーキングオフィス

2019.06.27
どこでもコワーキングオフィス

日本でも働き方改革でシェアオフィスやコワーキングオフィスが増えてきています。ヨーロッパ諸国にも、もちろんたくさんのコワーキングオフィスがあります。ベルリンで有名なオフィスは、ベルリンの壁の近くに点在。東西冷戦の後、空きビルの不法占拠が横行し、新しい価値観が混じり合っていく過程で、スタートアップのカルチャーも生まれていったのかなと眺めていました。
さらに、カフェ、ホテルラウンジ、空港など、いたるところにwifiと電源が用意されており、どこでもコワーキングという環境が整っています。宿泊したアムステルダムの元新聞社をリノベーションしたVolkshotel(ヴォルクスホテル)は、1階がコワーキングオフィスと会議室とカフェとフロント。コワーキングオフィスは宿泊者や地元住民が無料で自由に使えるため、日中は満員で空き席がなく、結局、席が空かず一度も座れませんでした。となりのカフェも大賑わい。会議室は有料のようですが、そちらも常に人が利用しており、ここがホテルの1階であったことを忘れてしまいそうです。
私たち日本人は、まだまだオフィスという概念が固定化されすぎているのかもしれません。ただ、来年迎える2020東京オリンピック。この期間、都心部の大混雑が予想され、本当の意味で日本の企業がはたらき方を見直す大きな機会になりそうです。一部の大企業では、オリンピック期間中に在宅勤務を基本とする指示が出ている、との話もあります。「あれ?毎朝、会社に出社することに意味があるんだっけ?」そんな社会がもう目の前に来ているのかもしれません。(2019.6.27公開)

アムステルダムのLloyd Hotel(ロイド・ホテル)1階。ここが、ホテルのロビーなのか、カフェなのか、コワーキングオフィスなのか。自分たちの知っている存在に当てはめようとすること自体に意味がないことを感じさせる空間。
アムステルダムのLloyd Hotel(ロイド・ホテル)1階。ここが、ホテルのロビーなのか、カフェなのか、コワーキングオフィスなのか。自分たちの知っている存在に当てはめようとすること自体に意味がないことを感じさせる空間。
アムステルダムにある元新聞社をリノベーションしたVolkshotelの1階。小さなフロントを挟んで、右半分にあるコワーキングオフィスと会議室。
アムステルダムにある元新聞社をリノベーションしたVolkshotelの1階。小さなフロントを挟んで、右半分にあるコワーキングオフィスと会議室。
ベルリンのシェアオフィスbetahaus(ベータハウス)の1階。オフィス利用者だけでなく、誰もが使えるカフェとして開放している。
ベルリンのシェアオフィスbetahaus(ベータハウス)の1階。オフィス利用者だけでなく、誰もが使えるカフェとして開放している。
ベルリンのシェアオフィスFACTORY(ファクトリー)。東西を分断していた壁が残る、観光スポットに隣接する立地。
ベルリンのシェアオフィスFACTORY(ファクトリー)。東西を分断していた壁が残る、観光スポットに隣接する立地。
ロンドンのPop Brixton(ポップ・ブリクストン)の入り口。敷地内にはコワーキングオフィスImpact HUB(インパクト・ハブ)が入っている。
ロンドンのPop Brixton(ポップ・ブリクストン)の入り口。敷地内にはコワーキングオフィスImpact HUB(インパクト・ハブ)が入っている。

書き手

北池 智一郎

大阪生まれ、小金井在住、二児の父。コンサルティング会社等を経て32歳で独立。東京多摩地域を中心に創業支援とまちづくりを行う株式会社タウンキッチンの代表。趣味は料理で、最近ハマっているのは南インド料理と塊肉。

Volkshotel(ヴォルクスホテル)
https://www.volkshotel.nl/en/

Lloyd Hotel(ロイド・ホテル)
https://www.lloyd.nl/

betahaus(ベータハウス)
https://www.betahaus.com/

FACTORY(ファクトリー)
https://factoryberlin.com/

Pop Brixton(ポップ・ブリクストン)
https://www.popbrixton.org/

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