sponsored by 武蔵野市 技能功労者・産業功労者表彰事業
「手に職」という言葉があるように、指先のわずかな感覚、手に染み込んだ長年の経験がものを言う世界があります。武蔵野市が2年に一度、永年にわたり技能を活かした仕事に就き、市の発展に功労された方々に贈る「技能功労者・産業功労者表彰」。それぞれ昭和48年、昭和55年からはじまり、市が行う表彰の中でも、最も歴史あるものです。
令和3年度、5年度に表彰された方々の中から、各分野で長きにわたって活躍する“職人”の皆さんのストーリーを聞きました。
連載一覧
令和5年度表彰者
公園を次世代へつなぐ、愛と技術
日乃出造園土木 舩木功さん
新たな道を拓いたそば屋の3代目
きそば 中清 清田治さん
暮らしの当たり前をつくる水道屋
矢島工業所 矢島武志さん
1歳から100歳の髪を整える
ヘアーサロンヨコヤマ 横山育三さん
商店会の仲間とにぎわいを支える
関前八幡町親交会 荻原利夫さん
ハーモニカ横丁に宿る和菓子の技
いせ桜 市村成二さん
令和3年度表彰者
「自転車と住民を見守るまちの門番」
ムサシノサイクルセンター 有馬生祉さん
「ひとつのタルトに感動を込めて」
パティスリー・サロン・ドゥ・テ・ゴセキ 五関嗣久さん
「都市農業を育て、未来へつなぐ」
中村園 中村健二さん
「風景を整えるまちの“鳶さん”」
鳶東 東博之さん
細い路地に小さな店が立ち並ぶ、吉祥寺駅北口のハーモニカ横丁。その一角に、赤飯と餅菓子の店「いせ桜」はあります。団子や饅頭、大福などの商品をつくっているのは、4代目の市村成二さん。どんな経験をされてきたのでしょう。
45年にわたって内装工一筋で歩んできた荻原利夫さん。所属する武蔵野市「関前八幡町親交会」では、14年間、会長を務めてきました。仕事とは別の活動を、どのような思いで続けてきたのでしょう。毎年恒例のお祭りの日、会場で準備に汗を流す荻原さんを訪ねました。
三鷹駅から歩くと15分ほど、三谷(さんや)通り商店街にある「ヘアーサロンヨコヤマ」。都外に引っ越してからも毎月通ってくるお客さんがいるという、愛され続ける理容室です。1973年から店に立つのが、3代目の横山育三さん。70歳を迎えた今、横山さんは「できるところまで働きたいんだ」と語ります。その胸の内にある思いとは。
蛇口をひねれば、当たり前のように出てくる水。市町村が上下水道を整備した後、家などで使えるように給排水設備を整えるのがまちの“水道屋さん”です。祖父、そして父から「矢島工業所」を受け継いだ矢島武志さんに、配管工の仕事について聞きました。
吉祥寺駅から離れた住宅街に佇む、大正12年から続くそば屋「きそば 中清」。手打ちそばと地酒を取り入れ人気店にしたのが、3代目の清田治さんです。78歳になる今も、家族と一緒にそばをつくりお店を営んでいます。
武蔵境の農家に生まれ育ち、「日乃出造園土木」を営む舩木功さん。武蔵野市内の公園を数多くつくり、その後何十年にもわたって、植物や通路のメンテナンスを続けてきました。舩木さんは、どのような信念を持って経験を重ねてきたのでしょう。
とある民家の庭先で、竹垣の入れ替え作業をしているのは、鳶(とび)の東博之さん。20代前半で弟子入りし、鳶技能士の国家資格を取得。33年続けてきた鳶の現場は、いつも地域の中にあります。東さんの仕事との向き合い方を聞きました。
住宅に囲まれた畑で、ブルーベリー農家を営む中村園の中村健ニさん。5代目として後を継いで44年。武蔵野市で初めてブルーベリー栽培をはじめました。若手の新規就農、地域の緑地としても注目される都市農業。この地で畑を守り、代をつないでいく中村さんのこれまでと今の思いを聞きました。
井の頭公園のすぐそばにある洋菓子店、「パティスリー・サロン・ドゥ・テ・ゴセキ」。オーナーでパティシエの五関嗣久さんは、お菓子で体験した2度の感動をきっかけに、自身のお店を開業しました。古典菓子の研究、日々のお菓子づくりからたどり着いた、“フランス正統派”の極意とは。