[欧州巡記 vol.4]マーケットで軽やかに開業
ロンドンには道路、隙間、駅前広場、高架下、空き地、あらゆるところにマーケットがありました。日本では“マルシェ”という呼称で月1回から年数回の非日常的なイベント形態が流行っていますが、こちらのマーケットは日常的に開かれるのが一般的であるようです。
また、出店している飲食や物販のクオリティの高さにも驚きでした。世界各国のフードや、ビーガンフードなど多彩なメニューに、歩いているだけでも楽しくなってしまいます。
店舗物件を借りて開業するモデルと異なり、マーケットでの開業は家賃コストや設備投資コストをグッと下げて開業することができるのが大きなメリットだと感じます。どこかのセントラルキッチンでまとめて調理し、まちの至るところで高頻度に開催されるマーケットで分散して販売する、そんな軽やかな開業モデルが一般化してきているようです。日本でもこのようなスタイルが広がってくると、飲食店の開業がもっとカジュアルになり、多様で個性的なお店が増えてくるのかもしれません。(2019.6.27公開)









連載一覧
欧州巡記vol.0欧州から見る成熟社会のゆくえ欧州巡記vol.1歩くのが楽しくなる道づくり欧州巡記vol.2自由なママチャリ大国欧州巡記vol.3人を集めるクラフトビールの磁力欧州巡記vol.4マーケットで軽やかに開業欧州巡記vol.5人口減少時代の無人化システム欧州巡記vol.6公衆便所を人気店にリノベーション欧州巡記vol.7キャッシュレスと軽減税率の未来欧州巡記vol.8日常にあるアートと遊び心欧州巡記vol.9どこでもコワーキングオフィス欧州巡記vol.10コミュニティガーデンの可能性欧州巡記vol.11まとめと、これから
書き手 北池 智一郎
大阪生まれ、小金井在住、二児の父。コンサルティング会社等を経て32歳で独立。東京多摩地域を中心に創業支援とまちづくりを行う株式会社タウンキッチンの代表。趣味は料理で、最近ハマっているのは南インド料理と塊肉。
Borough Market(バラ・マーケット)
http://boroughmarket.org.uk/
Deptford Market Yard(デプトフォード・マーケット・ヤード)
https://www.deptfordmarketyard.com/
Pop Brixton(ポップ・ブリクストン)
https://www.popbrixton.org/
Kollwitzplatz(コルヴィッツ広場)のマーケット
http://www.wochenmarkt-deutschland.de/maerkte/berlin/kollwitzplatz/
Marheineke Markthalle(マルハイネケ・マルクトハレ)
https://meine-markthalle.de/
Veganz(ヴィーガンツ)
https://veganz.de/de/
Markthalle Neun(マルクトハレ・ノイン)
https://markthalleneun.de/